読んだ本
- 恩田陸『隅の風景』
- アガサ・クリスティー『終りなき夜に生れつく』
- ゲーテ『若きウェルテルの悩み』
- ポール・オースター『ムーン・パレス』
- 恩田陸『鈍色幻視行』
- 烏賀陽百合『しかけに感動する「東京名庭園」』
- 坂木司『ホテルジューシー』
- 辻村深月『傲慢と善良』
- デイジー・ジョンソン『九月と七月の姉妹』
- アントワーヌ・ローラン『赤いモレスキンの女』
- 『カフェをつくりたい人の本』
- 吉田健一『金沢・酒宴』
『隅の風景』:恩田陸の旅行エッセイ、自分には決して持ち得ない感受性を通して旅している気分になれるので良い。
『終りなき夜に生れつく』:アガサ・クリスティー作品、人生で初めて読んだ気がする。いわくつきの土地でヒロインが酷い目にあうお話ということで、『レベッカ』的なゴシックロマンかと思いきや……。
『ムーン・パレス』:主人公の人生の歩み方にセンスが満ち溢れている。自分も人生を一個の芸術作品に仕立て上げていきたい(?)
『鈍色幻視行』:『猿丸幻視行』リスペクトなのかと思ったけどそうでもなさそうだった。古めかしいお屋敷が最後に崩壊して終わる話は名作。 稀覯本をめぐるミステリーといえば『三月は深き紅の淵を』を思い出す。 『三月』とは違って作中作の『夜果つるところ』が実際に書籍として刊行されているということで、そちらを読むのが楽しみ。
『傲慢と善良』:軽いホラー。登場人物たちが人生に対して前向きすぎて引いてしまった。
『九月と七月の姉妹』:今月読んだ中で一番よかったのはこれ。なぜだか奇妙な家が出てくる話が多めな一ヶ月だった。『傲慢と善良』の登場人物のみなさんがこの家庭の様子をみたらブチギレそう。
『赤いモレスキンの女』:まさにおとぎ話。ウエルベックとロブ=グリエが不仲という知見が得られた。
『金沢・酒宴』:句読点を極限まで廃した文体、読みやすくはないが、夢とも現ともつかない本作にはちょうど良いように感じた。成巽閣、行ってみたい。